2013-05-28 (Tue)
21:21
✎
レモン様より、以下のご相談を頂戴しました。内容は、国保に加入する自営業者世帯の保険の見直しについてです。相談内容の転記と回答でかなりボリュームが出てしまったので、旦那様と奥様で記事を分けてご回答差し上げます。
本記事では、お子様2人と専業主婦と生計を共にする国保加入の自営業者の旦那様について、回答致します。奥様に対する回答は自営業者の妻に必要な保険をご覧ください。
それでは、まず、質問内容を見てみましょう。
レモン様、ご相談ありがとうございます。回答の概略は以下の設計のとおりです。
★旦那様(現状・見直し前)
死亡保障:3000万円(~55歳)、400万円(56歳~)
災害死亡:プラス500万円(~80歳)
入院保障:7000円/日(~80歳)
がん入院:プラス7000円/日(~80歳)
保険料:11,748円/月(~55歳)
保険料:48,234円/年(56歳~80歳)
返戻金:400万円貯まる予定(55歳で?)
★旦那様(ショップ見直し案)
定期死亡保険:1000万円(~??歳)
収入保障保険:15万円/月(~70歳)
(保険料:7,545円/月)
入院保障:1万円/日(終身)
がん保障:診断給付金100万円/2年
★旦那様(管理人見直し案)
JA共済:主契約(死亡保障)のみ継続
(月額保険料は7,000円ぐらい?)
収入保障保険:10万円/月(~55歳)
所得補償保険:20万円/月
(免責期間を60日以上とって保険料を抑える)
国民年金基金:適宜
(または小規模企業共済)
自営業者の場合、会社員と違って、傷病手当金と厚生年金がないため、この2つの大穴を特に気にかける必要があると思います。従って、自営業者にとって必要性の高い保険とは、死亡保険、所得補償保険、個人年金保険の3つの保険だと考えます。貯蓄でも対応できるような保障ばかりの医療保険なんて、後回しです。
まず、死亡保障ついてですが、自営業者は、2大遺族年金のうち、遺族厚生年金がないわけですから、死亡時の保障額は会社員よりもかなり多く必要です。ですから、現状よりも死亡保障を手厚くするショップ見直し案には賛成です。
しかし、月々15万円を70歳まで保障する必要があるのかは疑問です。基本的に末っ子の大卒見込み年齢頃まで手厚く保障して、以後は大きな出費がなくなるので保障は薄くてよいと思います。
また、わざわざJA共済を解約してまで乗り換えるべきでしょうか。詳細が分からないため断言できませんが、基本的に保険の解約は損でしかありません。
次に、所得補償保険ですが、自営業者にとってケガや病気による休業は、収入ゼロを意味するかと思います。ですから、休業中の会社員に給料の66%が傷病手当金として1年半にわたって支払われるように、自営業者にも所得補償の必要性があるでしょう。
最後に、年金保険ですが、これは民間保険会社よりも、自営業者専用の国民年金基金や小規模企業共済に加入したほうがよいでしょう。老齢国民年金だけでは明らかに老後の備えとして足りません。一生働き続けることは困難ですので、老後(事業継続中)の少しの休業補償と、リタイア後の収入として利用価値が高いと思います。
結果、死亡時期ごとに考えると次のようになります。
40歳ごろ亡くなった場合は、JA共済からの3000万円と収入保障保険から毎月10万円が貰えます。
60歳ごろ亡くなった場合は、JA共済からの400万円と国民年金基金からの一時金が貰えます。このお金で、奥様自身が年金を貰える時期まで耐えましょう。年金の早期受取も視野に入りますね。
80歳ごろ亡くなった場合は、JA共済からの400万円(おそらくもっと殖えてますが)と奥様自身の年金で生活していくことになります。
所得補償についても同様で、若いうちは保険に頼りながら貯蓄に励み、徐々に貯蓄と年金で対応できるようにシフトしていくことが良いと思います。
なお、住宅ローンを組んでいる場合は死亡保障はもっと少なくてよいです。また、自営業者の保険組合があれば、そこへの加入を考えたほうがよいでしょう。
医療保険やがん保険は、これら死亡保険、所得補償保険、個人年金保険の3保険について結論を出してから、選びましょう。
個人的には、医療保険は、所得補償保険と保障範囲が重なるので、必要性は低いです(短期入院の場合は、保障範囲の重複はないが、短期入院は保険に頼るような損失ではない)。
それと、入院5日目から入院給付金が支払われる医療保険の仕組みは良いと思います。貯蓄でも楽々対応できる5日間の入院のために、どうして保険が必要でしょうか。その分保険料が安くなっているので、むしろ良心的です。
がん保険は、医療保険よりは必要性が高いように感じます。がんベストは良い選択だとも思います。ただ、カチッとがん保険は、通院保障が乏しく長期の通院治療に対応できないので、あまり良いとは思いません。
本記事では、お子様2人と専業主婦と生計を共にする国保加入の自営業者の旦那様について、回答致します。奥様に対する回答は自営業者の妻に必要な保険をご覧ください。
それでは、まず、質問内容を見てみましょう。
見直しをしようとサイトを見ていたらこちらへたどり着きました。無知な者ですがどうかよろしくお願いいたします。
夫:建設業(国保)。33才。子供二人。年収500万。
妻:主婦。30才
夫:JA終身共済に加入。下取り後加入した為主契約は368万貯まっており400万貯まる予定。入院保障は一日7000円でがんで入院になると+7000で一日14000円になります。たしか五日目から?じゃないと出ません。
55才までに災害で死亡すると3500万。56才から80才900万。80才以降は400万。病気で55才までに死亡すると3000万、56才以降は主契約の400万が出ます。
支払は55歳まで月11748円。56才から80才までは年払いの48234円。それ以降は入院の保障がありません。
妻;(略)
来店型ショップでは夫には収入保障保険とオリックス生命のファインセーブ(定期保険1000万)、がんべストゴールド(給付金100万)、メディケア生命のメディフィトA(日額一万120日型)を提案され妻には…(略)…。
収入保障保険においては、夫、ひまわり生命無解約返戻金型収入保障保険。月額15万保険期間70才。最低保障5年。非喫煙者標準体。月に7545円。
妻は…(略)…。
夫が国保で不安定で、月額と期間を中々決められずそのまま放置していました。
医療保険はやめておいて、がんべストかカチッとガン保険に先進医療特約をつけようかなと思っています。
妻の方の…(略)…。
収入保障の期間と保険料もアドバイス頂けたら嬉しいです。
長々となってしまいましたが、よろしくお願いいたします。
レモン様、ご相談ありがとうございます。回答の概略は以下の設計のとおりです。
★旦那様(現状・見直し前)
死亡保障:3000万円(~55歳)、400万円(56歳~)
災害死亡:プラス500万円(~80歳)
入院保障:7000円/日(~80歳)
がん入院:プラス7000円/日(~80歳)
保険料:11,748円/月(~55歳)
保険料:48,234円/年(56歳~80歳)
返戻金:400万円貯まる予定(55歳で?)
★旦那様(ショップ見直し案)
定期死亡保険:1000万円(~??歳)
収入保障保険:15万円/月(~70歳)
(保険料:7,545円/月)
入院保障:1万円/日(終身)
がん保障:診断給付金100万円/2年
★旦那様(管理人見直し案)
JA共済:主契約(死亡保障)のみ継続
(月額保険料は7,000円ぐらい?)
収入保障保険:10万円/月(~55歳)
所得補償保険:20万円/月
(免責期間を60日以上とって保険料を抑える)
国民年金基金:適宜
(または小規模企業共済)
自営業者の場合、会社員と違って、傷病手当金と厚生年金がないため、この2つの大穴を特に気にかける必要があると思います。従って、自営業者にとって必要性の高い保険とは、死亡保険、所得補償保険、個人年金保険の3つの保険だと考えます。貯蓄でも対応できるような保障ばかりの医療保険なんて、後回しです。
まず、死亡保障ついてですが、自営業者は、2大遺族年金のうち、遺族厚生年金がないわけですから、死亡時の保障額は会社員よりもかなり多く必要です。ですから、現状よりも死亡保障を手厚くするショップ見直し案には賛成です。
しかし、月々15万円を70歳まで保障する必要があるのかは疑問です。基本的に末っ子の大卒見込み年齢頃まで手厚く保障して、以後は大きな出費がなくなるので保障は薄くてよいと思います。
また、わざわざJA共済を解約してまで乗り換えるべきでしょうか。詳細が分からないため断言できませんが、基本的に保険の解約は損でしかありません。
次に、所得補償保険ですが、自営業者にとってケガや病気による休業は、収入ゼロを意味するかと思います。ですから、休業中の会社員に給料の66%が傷病手当金として1年半にわたって支払われるように、自営業者にも所得補償の必要性があるでしょう。
最後に、年金保険ですが、これは民間保険会社よりも、自営業者専用の国民年金基金や小規模企業共済に加入したほうがよいでしょう。老齢国民年金だけでは明らかに老後の備えとして足りません。一生働き続けることは困難ですので、老後(事業継続中)の少しの休業補償と、リタイア後の収入として利用価値が高いと思います。
結果、死亡時期ごとに考えると次のようになります。
40歳ごろ亡くなった場合は、JA共済からの3000万円と収入保障保険から毎月10万円が貰えます。
60歳ごろ亡くなった場合は、JA共済からの400万円と国民年金基金からの一時金が貰えます。このお金で、奥様自身が年金を貰える時期まで耐えましょう。年金の早期受取も視野に入りますね。
80歳ごろ亡くなった場合は、JA共済からの400万円(おそらくもっと殖えてますが)と奥様自身の年金で生活していくことになります。
所得補償についても同様で、若いうちは保険に頼りながら貯蓄に励み、徐々に貯蓄と年金で対応できるようにシフトしていくことが良いと思います。
なお、住宅ローンを組んでいる場合は死亡保障はもっと少なくてよいです。また、自営業者の保険組合があれば、そこへの加入を考えたほうがよいでしょう。
医療保険やがん保険は、これら死亡保険、所得補償保険、個人年金保険の3保険について結論を出してから、選びましょう。
個人的には、医療保険は、所得補償保険と保障範囲が重なるので、必要性は低いです(短期入院の場合は、保障範囲の重複はないが、短期入院は保険に頼るような損失ではない)。
それと、入院5日目から入院給付金が支払われる医療保険の仕組みは良いと思います。貯蓄でも楽々対応できる5日間の入院のために、どうして保険が必要でしょうか。その分保険料が安くなっているので、むしろ良心的です。
がん保険は、医療保険よりは必要性が高いように感じます。がんベストは良い選択だとも思います。ただ、カチッとがん保険は、通院保障が乏しく長期の通院治療に対応できないので、あまり良いとは思いません。
スポンサーサイト
Last Modified : -0001-11-30
ネットで検索中、素晴らしい記事に出会いました。↓ レモン様より、以下のご相談を頂戴しました。内容は、国保に加入する自営業者世帯の保険の見直しについてです。相談内容の転記と回答でかなりボリュームが出てしまったので、旦那様と奥様で記事を分けてご回答差し上げます。 本記事では、お子様2人と専業主婦と生計を共にする国保加入の自営業者の旦那様について、回答致します。奥様に対する回答は自... …
2015/07/01 08:02 ズボラでも節約できる!34歳の空回り奮闘記