2012-07-11 (Wed)
20:10
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がん保険に関しては、入院治療にも通院治療にも対応でき、かつ、治療が超長期間にわたった場合にも対応可能なことが重要です。その点、この「がんベスト」は比較的よくできています。まずは、保障内容を、管理人オススメ設計とともに確認します。
ご覧のとおりのシンプル設計です。これで十分です。
まず、診断給付金ですが、がんベストの特色は2回目以降の給付条件です。この特色ある条件と言うのが、「2年後に入院か通院でがん治療をしていれば給付される」ということです。「他の保険と何が違うのか」と思われるかもしれませんが、他の保険では「通院治療は対象外(入院が必要)」や「初回のガンが2年間治らないだけでは対象外(再発転移が必要)」としている場合が多く、いざという時に保障されない可能性があるのです。
100万円という額については、高額療養費制度を踏まえると2年間の総医療費が概ね100万円だからです。医療費は保険で賄い、収入の減少や支出の増加は貯蓄でカバーと考えています。
次に、入院保障ですが、これは要りません。通院治療が増える中、がんに罹患するかも分からない中、入院保障のみ別枠で保障して、保険料を上げるべきではありませんし、数多くある疾病のうち、がんによる入院が特に多いわけでもないのに、がんのみを特別に保障する意義がありません。入院を保障したいなら医療保険で、あらゆる疾病に備えたほうが合理的です。
手術保障についても、がん治療で問題なのは薬価の高い抗がん剤治療が続くことであって、手術に対する保障は余分です。
先進医療特約は、先進医療を利用する機会は極めて少ないものの、利用する場合には高額な料金が発生し、また、先進医療を利用する疾病の大半ががんによるものなので、付加します。保険料も格安なので、必要です。ただし、医療保険の先進医療保障のほうが、がん以外も対象なので、医療保険に加入する場合はそちらで付加して下さい。
いかがでしょうか。「がんベスト」は、巷で喧伝されているように、給付を診断給付金に限って、必要不可欠とは言えないその他無駄な特約を排除し、保険料を抑えた点が評価できます。ただし、「がんベスト」1本では手厚い保障が必要な子育てやローンを抱える働き盛りの時期に対応しきれませんので、働き盛りの時期に限って、別途定期型のがん保険に加入する必要性があるでしょう。
(ここからは批判になります。)
「がんベスト」に限りませんが、終身型がん保険は費用対効果がとても悪いです。30年間で60万円(60歳払済)も払って、受取れても100万、200万円程度では、「保険」としての意義が低いです。やはり高確率で訪れる事態に対し保険で備えることは、分が悪いのです。無駄に手術や入院保障がある他のがん保険よりは余程マシですが、契約する気にはなれません。定期のがん保険のほうが保険としての意義が高いように思います。
また、これも多くのがん保険に共通することですが、軽微ながんに対する保障が余計です。例えば、1ヶ月で完治する軽微ながんに罹患した場合、100万円も要りません。今後、医療技術の向上と相まって「がん診断確定後、1年経っても治療中であれば給付金を支給する」などとして保険料を安くしたものが発売されたら、この保険は陳腐化することでしょう。
診断給付金:100万円(複数回)
先進医療特約:1回あたり最高500万円、通算1,500万円
その他の特約:入院保障など付けられるが「全て不要」
保障期間:終身
年間保険料:16,120円(30歳男性終身払。先進医療特約分除く)
年間保険料:20,530円(30歳男性60歳払済。先進医療特約分除く)
ご覧のとおりのシンプル設計です。これで十分です。
まず、診断給付金ですが、がんベストの特色は2回目以降の給付条件です。この特色ある条件と言うのが、「2年後に入院か通院でがん治療をしていれば給付される」ということです。「他の保険と何が違うのか」と思われるかもしれませんが、他の保険では「通院治療は対象外(入院が必要)」や「初回のガンが2年間治らないだけでは対象外(再発転移が必要)」としている場合が多く、いざという時に保障されない可能性があるのです。
100万円という額については、高額療養費制度を踏まえると2年間の総医療費が概ね100万円だからです。医療費は保険で賄い、収入の減少や支出の増加は貯蓄でカバーと考えています。
次に、入院保障ですが、これは要りません。通院治療が増える中、がんに罹患するかも分からない中、入院保障のみ別枠で保障して、保険料を上げるべきではありませんし、数多くある疾病のうち、がんによる入院が特に多いわけでもないのに、がんのみを特別に保障する意義がありません。入院を保障したいなら医療保険で、あらゆる疾病に備えたほうが合理的です。
手術保障についても、がん治療で問題なのは薬価の高い抗がん剤治療が続くことであって、手術に対する保障は余分です。
先進医療特約は、先進医療を利用する機会は極めて少ないものの、利用する場合には高額な料金が発生し、また、先進医療を利用する疾病の大半ががんによるものなので、付加します。保険料も格安なので、必要です。ただし、医療保険の先進医療保障のほうが、がん以外も対象なので、医療保険に加入する場合はそちらで付加して下さい。
いかがでしょうか。「がんベスト」は、巷で喧伝されているように、給付を診断給付金に限って、必要不可欠とは言えないその他無駄な特約を排除し、保険料を抑えた点が評価できます。ただし、「がんベスト」1本では手厚い保障が必要な子育てやローンを抱える働き盛りの時期に対応しきれませんので、働き盛りの時期に限って、別途定期型のがん保険に加入する必要性があるでしょう。
(ここからは批判になります。)
「がんベスト」に限りませんが、終身型がん保険は費用対効果がとても悪いです。30年間で60万円(60歳払済)も払って、受取れても100万、200万円程度では、「保険」としての意義が低いです。やはり高確率で訪れる事態に対し保険で備えることは、分が悪いのです。無駄に手術や入院保障がある他のがん保険よりは余程マシですが、契約する気にはなれません。定期のがん保険のほうが保険としての意義が高いように思います。
また、これも多くのがん保険に共通することですが、軽微ながんに対する保障が余計です。例えば、1ヶ月で完治する軽微ながんに罹患した場合、100万円も要りません。今後、医療技術の向上と相まって「がん診断確定後、1年経っても治療中であれば給付金を支給する」などとして保険料を安くしたものが発売されたら、この保険は陳腐化することでしょう。
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Last Modified : -0001-11-30
manayuki様、コメントありがとうございます。co-opの介護保険はかなりコスパ良いですし、お気に召されたようで嬉しいです。
さて、がん保険についてですが、御指摘の要因では、早期発見に繋がることが増えるので、がん保険の必要性自体は低下するかと思います。しかし、御指摘のように今まで自然治癒していたような極小がんまで検知されることになれば、がんベスト系の保険は値上げ不可避だと思います。ただし、そうした場合は極小がんを保障対象外として中程度以上のがんに絞った保険が販売され、幅を利かせてくるかと思います。
詰まるところ、軽度がん保障も必要とお考えなら早めの加入が良さそうですね。
そして、新しい保険のプレスリリースも拝見しました。自由診療が保障される点は素晴らしいですね。保険診療での成果が芳しくないときに自由診療にも挑戦できるというのは、死活問題となる重度がんには最適な保障ですね。(診断給付金を少なくとも25万円まで下げられるので重度ガンに特化させられますし。しかし、自由診療部分は5年自動更新なので保険料の上昇加減によっては微妙になりますが。)
また、改悪ではないかとの不安につきましては、診断給付金の額を下げる代わりに年1回支給にして、上皮内新生物も対象にしただけのようなので、世間一般的には改悪ではないものと考えます。(私のような上皮内新生物の保障は不要信者にとっては一部改悪です。)ただ、新保険の保障別の保険料が出ていないため、診断給付金保障が思いのほか高かったとなりかねない不安がありますね。
横道に逸れるようなことも色々と書いてしまいましたが、ご参考になれば幸いです。
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