2011-04-02 (Sat)
00:12
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貯蓄型で円建の学資保険は多々ありますが、大きく分けて2種類です。まず、アフラックやソニー生命が販売する「被保険者が子どものタイプ」と、アクサ生命やあんしん生命が販売する「被保険者が親のタイプ」に分けることが出来ます。結論としては、受取額に大差はないですが、後者が保障的に圧倒的に有利です。
前者は、親の死亡時には以後の保険料払込が免除され、子どもの死亡時には支払った保険料が戻ってきます。後者は、親の死亡時には死亡保険金を受け取れ(当然、死亡後の保険料払込は無し)、子どもの死亡時には特に何もありません。
さて、子どもの出生と同時に35歳の父親が契約したとして、ソニー生命の「学資保険スクエア」とアクサ生命の「低払いもどし金型定期保険」で試算してみましょう。
完全にアクサに劣るソニーですが、ソニーが有利な面もあります。中学や高校入学時に学資金の一部を振り分けることができる点(返戻率は低下)、中途解約しても概ね払込保険料と同額返ってくる点です。
アクサは、低払いもどし期間という中途解約時に大きな損をする期間が設けてあるため、そのような弾力的な設計はできません。しかし、アクサは18年目以降も契約を続けることが可能なので、「解約返戻金の半分を入学金に、もう半分は保障継続」や、他で入学金が賄えた場合に「65歳(上記契約の場合、返戻率は134.7%まで上昇)まで保障継続し、その後は個人年金のように分割して受け取る」といった弾力的な対応は可能です。
なお、返戻率を上げる払込み方法も、ソニーは年払い、一事払い、アクサは年払い、全期前納払いができるので大差ないです。同じく返戻率を向上させるアフラックのような10年間短期払いは、アクサでも可能なので、この点でも大差はありません。しかも、ソニーの一時払いやアフラックの10年短期払いは、親の死亡時の払込免除による利点を制限するというデメリットを伴いますが、アクサの場合は何らデメリットを生じません。
以上のように多くの点でソニーより有利なアクサですが、一つ弱点があります。それは、子どもの死亡時の保障がないという点です。しかし、私もそうですが、「仮に子どもが亡くなっても親が現役であれば葬儀費等で短期間厳しいかもしれないが特段の保障は不要」と考える方であれば、必ずしも弱点とは言えません。こんな弱点に比べれば、親の死亡時に180万円も損するソニーの弱点のほうが致命的です。
まとめると、低解約返戻期間に絶対解約しないという範囲の契約であれば、「被保険者が親のタイプ」で契約することが有利です。次回は、同タイプを掘り下げて「学資保険はやや必要(低解定期と低解終身)」です。
前者は、親の死亡時には以後の保険料払込が免除され、子どもの死亡時には支払った保険料が戻ってきます。後者は、親の死亡時には死亡保険金を受け取れ(当然、死亡後の保険料払込は無し)、子どもの死亡時には特に何もありません。
さて、子どもの出生と同時に35歳の父親が契約したとして、ソニー生命の「学資保険スクエア」とアクサ生命の「低払いもどし金型定期保険」で試算してみましょう。
いかがですか。払込み期間が2年異なるため月額保険料も異なりますが、返戻率に関してはアクサに軍配が上がります。また、親の死亡保障に大きな差がある点が重要です。親が死亡した際に受け取れる保険金はアクサが500万円、ソニーが320万円です。仮に保障期間中に死亡した場合、ソニー契約者はアクサ契約者に比べ180万円も大損することになります。しかも、ソニーは子供が18歳になるまで学資金が受け取れませんが、アクサは死亡時に保険金がすぐに受け取れます。①ソニー生命
月額保険料:14,176円
保険料支払期間:17年
払込保険料総額:289万円
受取学資金:320万円
返戻率:110.6%
②アクサ生命
月額保険料:15,325円
保険料支払期間:15年
払込保険料総額:276万円
解約返戻金:315万円
返戻率:114.4%
死亡保険金:500万円
完全にアクサに劣るソニーですが、ソニーが有利な面もあります。中学や高校入学時に学資金の一部を振り分けることができる点(返戻率は低下)、中途解約しても概ね払込保険料と同額返ってくる点です。
アクサは、低払いもどし期間という中途解約時に大きな損をする期間が設けてあるため、そのような弾力的な設計はできません。しかし、アクサは18年目以降も契約を続けることが可能なので、「解約返戻金の半分を入学金に、もう半分は保障継続」や、他で入学金が賄えた場合に「65歳(上記契約の場合、返戻率は134.7%まで上昇)まで保障継続し、その後は個人年金のように分割して受け取る」といった弾力的な対応は可能です。
なお、返戻率を上げる払込み方法も、ソニーは年払い、一事払い、アクサは年払い、全期前納払いができるので大差ないです。同じく返戻率を向上させるアフラックのような10年間短期払いは、アクサでも可能なので、この点でも大差はありません。しかも、ソニーの一時払いやアフラックの10年短期払いは、親の死亡時の払込免除による利点を制限するというデメリットを伴いますが、アクサの場合は何らデメリットを生じません。
以上のように多くの点でソニーより有利なアクサですが、一つ弱点があります。それは、子どもの死亡時の保障がないという点です。しかし、私もそうですが、「仮に子どもが亡くなっても親が現役であれば葬儀費等で短期間厳しいかもしれないが特段の保障は不要」と考える方であれば、必ずしも弱点とは言えません。こんな弱点に比べれば、親の死亡時に180万円も損するソニーの弱点のほうが致命的です。
まとめると、低解約返戻期間に絶対解約しないという範囲の契約であれば、「被保険者が親のタイプ」で契約することが有利です。次回は、同タイプを掘り下げて「学資保険はやや必要(低解定期と低解終身)」です。
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Last Modified : -0001-11-30