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【注意】入院一時金が不要な理由を解説します!!

2022-04-30 (Sat) 11:38

 入院の短期化が進んでいることから、入院一時金を支給するタイプが増えてきました。この仕組みは、保障が必要ない短期入院を厚く保障する内容であるため、個人的には全くもって不要な保障ですが、少し掘り下げて評価してみようと思います。

◆入院一時金の必要性

 入院一時金が必要とされる理由は、入院期間が短期化が進んでいるからです。厚労省の「平成29年 患者調査」によれば、実に69%のも患者が2週間以内に退院していることが分かります。入院の短期化は喜ばしいことですが、必要な手術や治療行為が短期集中的に行われるため、医療費支出の大きな減少までは期待できません。

 よって、入院日数が短期化されたとしても、10万円程度になる高額療養費制度の上限程度の支出が結局必要なのであれば、家計負担は依然として重いので、医療保険からの保障は必要というわけです。そうした不安に対し、従来型の入院日数に応じた保障では満足な保障が受けられないおそれがあることから、入院一時金の必要性が説かれます。

◆入院一時金に対する疑問

 入院一時金の必要性は分かったものの、ここで一つの疑問が浮かびます。「69%は2週間以内に退院しているが、残り31%はどうなのだろうか。」

 31%の内訳を見ると、23.5%が15日から60日以内に退院し、6.5%が2か月から1年以内に退院し、0.7%が1年以上入院して退院しています。60日以内に退院する場合は、大抵の医療保険は60日ぐらいは保障してくれますから、何ら問題ありません。問題は2か月以上の入院です。

 2か月以上入院した場合、保障上限に達して何ら保障してくれない医療保険が出てきます。しかも、この退院患者割合には、転院していった患者や数日後に改めて入院する一時的退院者が含まれているため、本来的な退院日数よりも短いのです。いわゆる社会的入院患者も一定数含まれると考えられるものの、こうした長期入院こそ保険が必要ではないかと考えるには十分過ぎます。

 ここで、次の疑問が浮かびます。「入院一時金をもらうよりも、むしろ長期入院した際の保障を買ったほうがよくないか。」

◆短期入院一時金と長期入院一時金

 入院一時金の保障効率を考えるに当たり、まずは保険料を確認します。30歳男性が終身払いでメディケア生命の終身医療保険「メディフィットA」に加入し、入院一時金5万円の特約を付加すると、月額保険料は370円になります。つまり、入院1日目に5万円もらうためには370円が必要ということです。

 一方、2か月以上入院する男性は6.5%に上ります。したがって、同じ保険料を試算すると、この6.5%の人に対して支払う一時金は実に77万円にもなるのです。入院患者全員に支払う入院一時金5万円の約15倍です。また、更に厳しくなる1年以上という入院に報いる一時金にするなら、1年以上入院する男性は0.6%しかいませんので、一時金額は約160倍の801万円を受け取ることができるのです。

 この辺りで違和感を覚えるはずです。同じ370円を払うなら、入院初日で100%もらえる5万円よりも、厳しい61日目の入院に一歩を踏み出してしまった6.5%がもらえる77万円や、更に厳しい366日目の入院に進んでしまった0.6%がもらえる801万円のほうが、保険としての価値が圧倒的に高いのではないかと感じるはずです。入院初日の一時金に目がくらみ、もっと大きな目的を見逃していませんか。

◆まとめ

 入院一時金特約を否定するつもりはありませんが、お金の使い道としてあり得ないと思います。入院初日の少額な一時金にどれほどの価値があると言うのでしょうか。

 既存の入院一時金を逆転の発想で考え、長期入院に資する一時金と比較衡量した結果、大差で長期入院一時金のほうが魅力的だと思えるのなら、長期入院一時金の制度設計がないことは残念なものの、短期入院一時金なんてその程度の価値しかない、お金を払ってまで契約するに全く値しない保障だと言えるのです。


※参考:厚労省「平成29年 患者調査」
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Last Modified : 2022-04-30

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