2019-08-30 (Fri)
20:38
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◆ズルズルと損失拡大
2019.8.14の本決算に向けて、同月上旬に平均1803円で株資産の1/3を投じてエントリー、これは相当自信があった。
決算当日時点で1905円まで買われていたが、本決算が悪かった。翌日はストップ安で株価はマイナス400円。
勝率高しと思ったのに、たった2週間で手痛い損失で、なかなか悲惨です。
その後もズルズル下げ続け、8月最終取引日の現在、株価1350円と、更に損失拡大。
しかも、オウケイ買うために売ったグランディーズ【3261】が5%もの自社株買いを発表・暴騰したため、見えない損失でダブルパンチ。
◆失敗を振り返る<買付根拠>
・ストックオプション
2019.5.21発表。2019.6.6〜2021.6.5の間に、株価が5,000円を一度でも上回れば発行される価額1,755円の有償ストックオプションがある。
発行済株式総数の10%相当が松田社長に、1%相当が残りの取締役に発行される。
また、同じく2019.5.21発表。2019.6.6〜2021.6.30の間に、株価が連続21日間の平均終値で944円を一度も下回らなければ発行される従業員向けの同1%相当の無償ストックオプションがある。
・大株主の異動
2019.7.25実施。兼元会長の持ち株のうち130万株を松田社長が買い付けた。
会長の議決権割合は23%から9%へ減少、社長の割合は0.1%から14%へ増加した。
・第三者割当 第2回新株予約権付社債
2019.4.15開始。総額27億円。貸し手は、半年毎の計6回に分けて1回当たり4億円強の予約権行使が可能。
この4億円強は固定のため、株価が下落して行使価額が下方修正されると、新株発行数が増える。
オウケイは、次の事態を避けたい。
基準日の10月15日と4月15日に先立つ10営業日で、株価が概ね950円を下回る状態。
この状態になると、予約権が行使されずに現金償還で5億円(27億÷6回×ペナルティ1.1倍)が必要となり、リファイナンス必至。
オウケイ的には上記事態が避けられればよいが、オウケイ株主にとっては事情が違う。
新株発行による希薄化を抑えるためには、上記同様の条件で株価が概ね1900円を上回っていなければならない。
一度下がった行使価額は、上方には修正されない。従って、貸し手的には、初回基準日を目指して空売りを仕掛ければ、次回以降ウハウハである。
・第三者割当 第16回新株予約権
2019.4.15開始。調達額は3〜10億円。半月毎に行使価額が上下に見直される。
上限は株価が概ね2850円のときで10億円の調達、下限は概ね950円のときで3億円の調達。
行使されるのは、利益確実となる株価が2850円超のときだろう。
・まとめ
上値を考えると、社長には、2021.6までに株価5,000円という強度のインセンティブがある。加えて、会長から株を譲り受けるほどの強気で、PERも高くない。
下値を考えると、株価の低下は社債による新株発行で更なる希薄化をもたらすので、社長含む株主に被害が出る。
また、株価が1,000円を切った辺りで、従業員のストックオプションが消え失せ、社債のリファイナンス必至と、被害が大きい。
そして、株価を3倍の5,000円にするには、今期の決算予想が良好でなければならないと考えた。
一方、懸念材料は、3Qまでの進捗が悪かったこと、社債引受先は株価を下げたいこと、会長が株を譲った理由、2018.8.27大手から中小への監査法人変更が挙げられた。
以上を勘案したところ、株価の上昇可能性がかなり高いと判断したため、たくさん買った。
この判断を今になって振り返ってみても、結果は伴わなかったが決算勝負で買った判断は正しかったと思う。
◆本決算発表:ストップ安
そして本決算発表日を迎えたが、結果は、「4Q決算未達」は良いとしても、「今期予想の非開示」があり惨敗。ストップ安。
非開示理由は、仮想通貨交換業者としての申請が金融庁に認可されるか否かでブレるため試算困難とのこと。
◆なのに売却せず、ホールド継続
予想に反する結果だった以上、直ちの売却・完全撤退が筋であるが、社長のツイートで動きを止めた。
悪決算を受けて「20年という長い時間軸で見ております!」とのツイートに対して、「20年を二ヶ月に縮められるようスピーディな対応を致します」との応答。
これに違和感。普通は「なるべく早く」といった文言を使うし、数字を出すにしても中期ビジョンを踏まえた「3年」が妥当。「20年」に掛けるとしても「2年」であろうし、ウケ狙いでも「20ヶ月」か「20日」。
この実は大した意味もないであろうツイートにより「二ヶ月以内に認可されるのでは」との淡い期待を抱くに至る。
社債基準日の10月に向けて株価上昇させるインセンティブもあるし、株価5,000円目標の大前提が崩れたわけではないので、様子見ホールドを決断。
そして、決算発表翌日のストップ安以降もズルズル下げ続けている状態。
自身の当初シナリオが狂ったにも関わらず淡い希望にすがり続け、損失を拡大させている今の姿勢は、猛省すべきである。
◆出口戦略
9月中に株価が上昇しないようだと社債基準日の算定開始なので、損切りが視野に入る。
一方で、初回基準日を目掛けて引受先が売っている可能性もあり、その場合は基準日経過で売り圧力が減退予想。
いずれにせよ、社長のいう二ヶ月論を信じれば10月中旬まで猶予があり、11月の1Q決算発表は子会社化したラストルーツ社が乗ってくるので、前年同期を上回ると見込まれ、一時的に回復が期待できる。
さて、出口をどうするか。基準日経過まではホールドしたいが、1Q発表を待つかどうかは悩みどころ。
とまぁ結局、あーだこーだ理由を付けて、ズルズル持っていそうな気がしてならない。はぁ、ダメだな私は。まだ投資メンタルが出来てない。
◆人事異動、発行可能株式1.9倍(2019.10.9追記)
2019.9.2発表。会長と社長のダブル代表体制から、社長単独の代表取締役体制に移行。会長は、既存事業を監督することに。会長から社長へ株に続き実権をも移った模様。
また、今後発行できる株式最大数を1.9倍にすることを決めた。ただでさえ、社債とストックオプションで発行済株式が50%増えかねない(それでも当初の発行可能株式総数に余裕で収まる)のに、更なる希薄化を目論む。
「うわっ、やられた」と思ったが、発表翌日は意外にも最安値でマイナス2%、終値でマイナス1.6%で済んだ。「有力企業と提携するのに使うのでは」という見方も出来るそうで、本事案は大変勉強になった。
◆1%の自社株買い(2019.10.9追記)
2019.9.26発表。1%程度の自社株買い。10万株、2億円予定なので株価2000円計算。期間は2019.10.1から2020.3.31まで。
使途は、「取締役及び従業員に対するインセンティブプランとしての活用及び機動的な資本政策を遂行」とのこと。要は、役員報酬として使用、買収先との株式交換に使用などそんなところか。
社長ツイートは「まだまだ割安だという認識」とのこと。
普通に考えれば、これから資金調達を行うのに、自社株買いを行う意味が分からない。グロース株の自社株買いはネガティブ事象。
一方で、株価を上昇させる戦略があるので、割安なうちに買って節約するという会社側の発表理由も理解出来なくはない。
結果、個人的にはややネガティブ。
◆全株売却:完全撤退(2019.10.9追記)
2019.10.7に1885円付近で全株売却して完全撤退。結局、買値の5%プラスで終えた。
社長ツイートの「二ヶ月以内の株価上昇」を妄信して握っていたが、一ヶ月半経ち限界を感じた。ポジティブな発表も多かったが、出尽くしを懸念する時期でもあった。
そんな心境の中、売却当日となる10.7を迎えたが、この日は買い注文が普段の3分の1程度しかなく先行きに不安を感じたこと、いい感じの買い板が現在値付近にあったことから、完全撤退を決心、即行動。
なお、出来高は伴わないものの買い注文は翌日から復活したので、杞憂であった模様。
◆備忘メモ(2019.10.9追記)
結果は大幅マイナスであったが、買付判断は妥当。ただし、もっと深く考えるべきだと感じたこともある。
第1回第三者割当でのオウケイ想定どおりに株価・業績が進まないことによる資金難を受けて、条件緩和されて行われたのが第2回第三者割当である。
従って、オウケイは、予想が甘く、資金難なので強気でいる必要があるということを心しておくべきだった。
結果は小幅プラスであったが、売却時期は要猛省。事後材料次第ではホールド継続もあり得るが、今回はストップ安1回で済むなら売ってしまって良いものだった。
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Last Modified : 2021-04-26
みず様、コメントありがとうございます。現在の保有株式を新記事で掲載しましたので、ご覧下さいませ。今後、個別に購入理由を載せていきたいと思います。
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