2016-12-22 (Thu)
22:51
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この度、素晴らしい医療保険が発掘されました。これも皆様のコメントのおかげです。
チューリッヒ生命の「終身医療保険プレミアムDX」は、良質な保険です。
個人的には、新キュアやフレキシィなどの既存の医療保険の良い部分(=一部入院無制限や先進医療保障)は残し、不要な部分(短期入院や手術保障)を切り捨てているため、完全なる上位互換保険だと思っています。
なお、過去に「終身医療保険プレミアムDXを徹底評価」 にて、「ダメ保険」だと申しましたが、撤回します。少し手を加えれば、大変素晴らしい保険に生まれ変わりるのです。
◆短期入院保障を外せるナイスな仕組み
私は、「短期入院リスク」は保険で備える性質のものではなく、預貯金で対応すべきリスクだと幾度も発言してきました。
だからこそ、入院初日から60日間の入院をあえて保障しない楽天生命「ロング」は素晴らしいのです。理由は「良質保険=楽天生命の「ロング」」 にて。
プレミアムDXは、そんな素晴らしい「ロング」に匹敵、いや凌駕しうる保険です。
プレミアムDXでは、60日未満の入院を保障外にできることはもちろん、「ロング」では叶えられなかった先進医療保障付加まで可能なのです。
◆プレミアムDXの保障内容
30歳男性が終身保障、終身払いで契約した場合を見てみましょう。
【プレミアムDX】
入院日額保障:5,000円(継続61日目の入院から)
1入院保障限度日数(7大疾病以外):365日
通算保障限度日数:1,095日
1入院保障限度日数(7大疾病):無制限
保険料:740円/月
備考:「7大疾病延長入院特約、ストレス性疾病延長入院特約」及び「入院給付金免責日数60日特約」を付加。また、「先進医療特約」を132円/月で付加可能。
次に、同じく30歳男性が終身保障、終身払いで楽天生命の「ロング」に加入した場合を見てみましょう。
【ロング】
入院日額保障:5,000円(継続61日目の入院から)
1入院保障限度日数:1,095日
通算保障限度日数:1,095日
保険料:795円/月
◆「プレミアムDX」対「ロング」 開戦
ロングの強みは、長期入院の主要因たる精神疾患だろうが何だろうが、どんな傷病でも3年間は保障してくれることです。
一方、プレミアムDXの強みは、7大疾病以外は1年間しか保障してくれませんが、7大疾病だけは無制限で保障してくれます。そして何より、先進医療保障を付加できるのが嬉しいポイントです。
全疾病を3年間保障するか、7大疾病のみを無制限保障するか、どちらが優れているかについては、「新CURE(新キュア)は3大疾病の不安を煽りすぎ」 にて、記載したとおり、個人的には「全疾病の3年間保障」が好みです。
しかし、先進医療保障の必要性は高いと思っているので、同保障が付加できるプレミアムDXも侮れません。
また、断続的な入院を繰り返した場合にプレミアムDXには強みがあります。ロングでは、文字通り一日たりとも退院せずに「連続」入院して61日目から保障開始です。
一方のプレミアムDXは、退院から180日以内の入院は通算してくれるので「断続」入院でも保障してくれます。これは入退院を繰り返しやすいガン等に効果的です。
いずれの保険を選ぶか悩まないで済む方法は、日額3,000円程の最低保障でのダブル加入でしょうが、せっかくなので1つに絞ることを考えてみます。
◆「プレミアムDX」対「ロング」 決着
仮に私が、どちらかに加入しなければならないなら、プレミアムDXです。
まず、先進医療保障はけっこう欲しいです。月額100円程で数百万円の保障は、コスパに優れます。
入院保障に関しては、断続入院も保障してくれるプレミアムDXが少しリードします。
しかし、長期入院保障の考え方が難しい問題です。前述のとおり「全傷病の3年間保障」のほうが好みではあるものの、「7大疾病のみ無制限」よりも大差で好きというわけでもありません。
そう考えると、「全傷病1年+7大疾病無制限+先進医療保障」という複数保障であれば、「全傷病3年」よりも多少魅力的に思えるのです。
また、長期入院保障は、保険会社がキッチリ保障してくれるのか疑問がないわけではないので、長期入院の主要因たる精神疾患のためだけに、「全傷病3年」を声高に主張するつもりもありません。
長期入院患者の多くは退所先がない等の社会的入院患者ではありません。詳しくは「長期入院の精神疾患患者は『社会的入院』なのか」 にて。
しかし、保険会社が保障対象とする狭義の「入院」は、主治医のみならず一般医学的に判断されます。
利益を得る立場の主治医は入院の必要性を当然主張するでしょうが、利害関係なき第三者の医師まで入院に賛同するのか不安です。
年単位の入院ともなれば保険会社も支払拒否に向けて動き出すでしょうから尚更不安です。
個人的には、長期入院は備えることがなかなか困難な諦めるリスクであると最近では捉えており、入院保障の免責期間が1年程になったりして保険料が大変安価にならない限り加入することはありません。
◆プレミアムDXの良好設計は一筋縄ではいかない
さて、こんな素晴らしいプレミアムDXですが、前述の設計は新規加入の段階では作れません。一旦、無駄な保障を付加したまま契約し、その後、その無駄な保障だけを解約することで完成します。
プレミアムDXに加入すると、基本保障として手術特約が必ずくっついてきます。これが無駄です。手術1回5万円といった貰えても貰えなくても家計の困窮具合に大差ない保障は無駄です。
また、7大疾病を無制限保障にするとストレス性疾病延長入院特約も漏れなく付いてきます。これも無駄ではありますが、あえて解約する必要はありません。
この特約は入院が長期に及ぶ精神疾患を365日間保障するためのものですが、基本の入院保障を365日で契約した場合、この特約は無意味と化します。
ただし、チューリッヒのカスタマーが言うには「基本保障が365日なら、この特約の保険料は0円になる」ので、外したところで得るものはありません。
なお、前述の30歳男性の加入設計は概算です。同カスタマーが言うには「手術特約を外した場合の保険料は試算できない。実際に加入して外すまで分からない。」とのことです。
しかし、プレミアムDXの手術保障は基本保障の日額に連動しないため、チューリッヒのHPで入院日額5千円と1万円を比較すれば、手術保障に要する保険料は容易に分かります。
カスタマーの対応は謎です。手術保障を外すときにサバでも読んで過大請求するつもりでしょうか。
以上で、記事は終わりますが、プレミアムDXは医療保険の検討に当たって必ず考慮しなければならない逸品だと思います。
長期入院をリーズナブルに保障したい人はもちろん、先進医療保障や7大疾病無制限を安く付加したい人も選びやすい保険です。
そして何より、7大疾病無制限を売りにしているような一般的な医療保険よりは、よっぽどメリハリの利いた良質な設計なのですから検討は不可避でしょう。
なお、プレミアムDXに要望するならば、楽天ロングをも駆逐できるように、1入院の基本保障日数の選択肢に「1095日」も加えてもらいたいです。
プレミアムDXの366日目以降の7大疾病無制限保障に要する保険料が月額130円と大変安価なので、もう少し上乗せすれば入院保障を1095日に出来るでしょう。ついでに勤労期に限ってでも構わないので全傷病無制限保障なんてのも見てみたいですね。
こういった尖った設計が可能な保険が今後も発売されることを切に望みます。
チューリッヒ生命の「終身医療保険プレミアムDX」は、良質な保険です。
個人的には、新キュアやフレキシィなどの既存の医療保険の良い部分(=一部入院無制限や先進医療保障)は残し、不要な部分(短期入院や手術保障)を切り捨てているため、完全なる上位互換保険だと思っています。
なお、過去に「終身医療保険プレミアムDXを徹底評価」 にて、「ダメ保険」だと申しましたが、撤回します。少し手を加えれば、大変素晴らしい保険に生まれ変わりるのです。
◆短期入院保障を外せるナイスな仕組み
私は、「短期入院リスク」は保険で備える性質のものではなく、預貯金で対応すべきリスクだと幾度も発言してきました。
だからこそ、入院初日から60日間の入院をあえて保障しない楽天生命「ロング」は素晴らしいのです。理由は「良質保険=楽天生命の「ロング」」 にて。
プレミアムDXは、そんな素晴らしい「ロング」に匹敵、いや凌駕しうる保険です。
プレミアムDXでは、60日未満の入院を保障外にできることはもちろん、「ロング」では叶えられなかった先進医療保障付加まで可能なのです。
◆プレミアムDXの保障内容
30歳男性が終身保障、終身払いで契約した場合を見てみましょう。
【プレミアムDX】
入院日額保障:5,000円(継続61日目の入院から)
1入院保障限度日数(7大疾病以外):365日
通算保障限度日数:1,095日
1入院保障限度日数(7大疾病):無制限
保険料:740円/月
備考:「7大疾病延長入院特約、ストレス性疾病延長入院特約」及び「入院給付金免責日数60日特約」を付加。また、「先進医療特約」を132円/月で付加可能。
次に、同じく30歳男性が終身保障、終身払いで楽天生命の「ロング」に加入した場合を見てみましょう。
【ロング】
入院日額保障:5,000円(継続61日目の入院から)
1入院保障限度日数:1,095日
通算保障限度日数:1,095日
保険料:795円/月
◆「プレミアムDX」対「ロング」 開戦
ロングの強みは、長期入院の主要因たる精神疾患だろうが何だろうが、どんな傷病でも3年間は保障してくれることです。
一方、プレミアムDXの強みは、7大疾病以外は1年間しか保障してくれませんが、7大疾病だけは無制限で保障してくれます。そして何より、先進医療保障を付加できるのが嬉しいポイントです。
全疾病を3年間保障するか、7大疾病のみを無制限保障するか、どちらが優れているかについては、「新CURE(新キュア)は3大疾病の不安を煽りすぎ」 にて、記載したとおり、個人的には「全疾病の3年間保障」が好みです。
しかし、先進医療保障の必要性は高いと思っているので、同保障が付加できるプレミアムDXも侮れません。
また、断続的な入院を繰り返した場合にプレミアムDXには強みがあります。ロングでは、文字通り一日たりとも退院せずに「連続」入院して61日目から保障開始です。
一方のプレミアムDXは、退院から180日以内の入院は通算してくれるので「断続」入院でも保障してくれます。これは入退院を繰り返しやすいガン等に効果的です。
いずれの保険を選ぶか悩まないで済む方法は、日額3,000円程の最低保障でのダブル加入でしょうが、せっかくなので1つに絞ることを考えてみます。
◆「プレミアムDX」対「ロング」 決着
仮に私が、どちらかに加入しなければならないなら、プレミアムDXです。
まず、先進医療保障はけっこう欲しいです。月額100円程で数百万円の保障は、コスパに優れます。
入院保障に関しては、断続入院も保障してくれるプレミアムDXが少しリードします。
しかし、長期入院保障の考え方が難しい問題です。前述のとおり「全傷病の3年間保障」のほうが好みではあるものの、「7大疾病のみ無制限」よりも大差で好きというわけでもありません。
そう考えると、「全傷病1年+7大疾病無制限+先進医療保障」という複数保障であれば、「全傷病3年」よりも多少魅力的に思えるのです。
また、長期入院保障は、保険会社がキッチリ保障してくれるのか疑問がないわけではないので、長期入院の主要因たる精神疾患のためだけに、「全傷病3年」を声高に主張するつもりもありません。
長期入院患者の多くは退所先がない等の社会的入院患者ではありません。詳しくは「長期入院の精神疾患患者は『社会的入院』なのか」 にて。
しかし、保険会社が保障対象とする狭義の「入院」は、主治医のみならず一般医学的に判断されます。
利益を得る立場の主治医は入院の必要性を当然主張するでしょうが、利害関係なき第三者の医師まで入院に賛同するのか不安です。
年単位の入院ともなれば保険会社も支払拒否に向けて動き出すでしょうから尚更不安です。
個人的には、長期入院は備えることがなかなか困難な諦めるリスクであると最近では捉えており、入院保障の免責期間が1年程になったりして保険料が大変安価にならない限り加入することはありません。
◆プレミアムDXの良好設計は一筋縄ではいかない
さて、こんな素晴らしいプレミアムDXですが、前述の設計は新規加入の段階では作れません。一旦、無駄な保障を付加したまま契約し、その後、その無駄な保障だけを解約することで完成します。
プレミアムDXに加入すると、基本保障として手術特約が必ずくっついてきます。これが無駄です。手術1回5万円といった貰えても貰えなくても家計の困窮具合に大差ない保障は無駄です。
また、7大疾病を無制限保障にするとストレス性疾病延長入院特約も漏れなく付いてきます。これも無駄ではありますが、あえて解約する必要はありません。
この特約は入院が長期に及ぶ精神疾患を365日間保障するためのものですが、基本の入院保障を365日で契約した場合、この特約は無意味と化します。
ただし、チューリッヒのカスタマーが言うには「基本保障が365日なら、この特約の保険料は0円になる」ので、外したところで得るものはありません。
なお、前述の30歳男性の加入設計は概算です。同カスタマーが言うには「手術特約を外した場合の保険料は試算できない。実際に加入して外すまで分からない。」とのことです。
しかし、プレミアムDXの手術保障は基本保障の日額に連動しないため、チューリッヒのHPで入院日額5千円と1万円を比較すれば、手術保障に要する保険料は容易に分かります。
カスタマーの対応は謎です。手術保障を外すときにサバでも読んで過大請求するつもりでしょうか。
以上で、記事は終わりますが、プレミアムDXは医療保険の検討に当たって必ず考慮しなければならない逸品だと思います。
長期入院をリーズナブルに保障したい人はもちろん、先進医療保障や7大疾病無制限を安く付加したい人も選びやすい保険です。
そして何より、7大疾病無制限を売りにしているような一般的な医療保険よりは、よっぽどメリハリの利いた良質な設計なのですから検討は不可避でしょう。
なお、プレミアムDXに要望するならば、楽天ロングをも駆逐できるように、1入院の基本保障日数の選択肢に「1095日」も加えてもらいたいです。
プレミアムDXの366日目以降の7大疾病無制限保障に要する保険料が月額130円と大変安価なので、もう少し上乗せすれば入院保障を1095日に出来るでしょう。ついでに勤労期に限ってでも構わないので全傷病無制限保障なんてのも見てみたいですね。
こういった尖った設計が可能な保険が今後も発売されることを切に望みます。
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Last Modified : 2017-01-06
あお様、コメントありがとうございます。保険商品も含め金融商品に初めて手を出すと、往々にして他人の意見で決めてしまいますよね。わが身に染みて良く分かります。
当ブログで私が提案してきた内容があお様のご理解の一助になったようで嬉しい限りです。また、私自身があお様に認められた心地で二度嬉しいです。
お忙しいところご報告下さり、まことにありがとうございました。他の読者の方々の助けになります。少しの保険料で大きな保障、まさしく「保険」と呼べるご契約ですね。また何かございましたらお気軽にご連絡下さいませ。
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